高血圧の治療とED治療の正常化は困難

高血圧の患者数はどのくらいいるのか

高血圧の患者数は、血管の健康が蝕まれやすい現代の生活にあってはその数を年々増していっています。日本国内にはいったいどのくらいの潜在的な患者数がいるかといえば、男女合わせて合計で１０００万人近くになるとも推計されているのです。

これだけ患者数が多ければ、今は大丈夫でもこのままいけば自分とも全く無縁ではない病気かもしれない、と恐ろしくなってしまうでしょう。

高血圧に伴いやすい他の症状の一つには、ＥＤも含まれています。ＥＤも血管に障害が起こっているために確認される病気ですから、高血圧で動脈硬化が進むとその影響を受けないわけがありません。

高血圧は薬のサポートが無ければ治療は困難なので、いくつかの薬剤が処方されます。具体的にはβ遮断薬や利尿薬、カルシウム拮抗薬といったものがありますが、これらはあくまでも高血圧に作用するのみで、男性機能の正常化にまでは至りません。高血圧と男性機能の正常化では併発しやすくても治療薬は違うと言って良いでしょう。

血管・血行の障害には要注意

ＥＤ治療と言えば、血行の改善を中心に取り組みますが、血管の病気には他にも高血圧が代表的なものとして挙げられます。

高血圧もまた血流の流れに異常をきたすために、薬剤を用いて血流をコントロールしたり、カルシウム拮抗薬を用いて血管を広げて、高い負荷から血管を保護するといった対策が取られます。
高血圧は、血圧が上昇しすぎると重大な疾患に繋がりやすいため、ＥＤとはまた違った意味で重くのしかかる症状です。

ＥＤにかかっているときは、性的交渉が上手くいかなくなり自信喪失するという精神的な負担にかなり苦しみますが、高血圧をはじめとした血管系の病気も、何時重大な病気が見つかるかもしれないという恐怖や不安といつも隣り合せなのです。

血管はそれだけ自分が無自覚のうちに支えてくれている組織であり、内臓に限らず日ごろから気を配って健康に勤めておかなければ、知らず知らずのうちに脆くなってしまうのです。

降圧剤（高血圧の治療に使われる薬）のリスク

高血圧の治療の際に、必須と言ってもいいのが降圧剤です。降圧剤にもいくつか種類がありますが、特によく知られているのがアンジオテンシン系の降圧剤です。
血圧のコントロールををするために必要な生理活性物質に着目して製造された薬剤であり、血管系の病気としてダメージを受けやすい心臓の疾患などの予防にも役立ちます。

ただ降圧剤を使って血圧を下げるだけでは、高血圧の問題が解消するわけでもありません。
血流が低下しすぎれば、それに起因するＥＤも招き易いですし、最悪の場合には脳などの血流を必要としている重要な器官に障害や疾患が起こりやすくなる場合もあり得るのです。

薬剤も一歩間違えれば、治療をサポートするどころかかえって害に働くケースもあるのは、高血圧の薬剤でも同じです。
できれば、降圧剤などの薬剤に頼りすぎずに、食習慣や生活の見直しから自然な血圧の正常化を目指していくのが一番望ましいですし安全なんです。

高血圧治療薬の影響

アンジオテンシン系などの高血圧治療薬を使用するときには当然副作用の問題もついて回ってきますので、すでに血管系の健康状態を損なっている患者には慎重に投与する事が求められます。

高血圧が進行すると血管が硬くもろくなりやすくなるので、それはＥＤの原因にも影響しています。
高すぎる血圧を抑えるためにはしばしば降圧剤が処方されるのですが、それでいったん血管系の状態は落ち着くものの、同時にＥＤを併発している患者さんの場合はむしろＥＤの状態がさらに長引く可能性が高いです。

血管に血流が正常に流れにくくなっている状態で、さらに血流の流れを緩和させる降圧剤が作用すれば当然、勃起に必要なスムーズな血行も損なわれるのです。

少なくとも、ＥＤと高血圧の治療を同時に取り組んでいるのでしたら、その間には性行為に関しては無理をし過ぎずに控えた方がいいでしょう。下手に挑戦するとそれが却って自信喪失を招く恐れがあります。